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「DXハイスクール」宇宙エレベーター協会連携授業 第3回―実現への技術的課題と社会的なハードル―

山陽高等学校工学科は令和8年度文部科学省「DXハイスクール」に採択され、先端工学コース「課題研究」にて、一般社団法人宇宙エレベーター協会(JSEA)と連携した授業を通年で実施しています。今回は第3回の特別講義をZoomにて実施し、宇宙エレベーター実現に向けた「技術的困難要因」と、それ以外の「社会的なハードル」について深く学びました。

授業の前半では、夢のインフラを実現するために乗り越えなければならない現実的な技術課題について学びました。約10万kmに及ぶ「テザー素材」の開発や、宇宙デブリ(ゴミ)の衝突リスク、原子状酸素等による素材の劣化、そして宇宙空間では機器の「熱を逃がす(排熱)」ことが困難であるなど、地球上とは全く異なる過酷な環境を想定した工学的アプローチが必要であることを学びました。

授業の後半では、技術面以外の困難要因について学びました。約1兆円規模と試算される建設資金や採算性の問題に加え、テロリズム等に対する脆弱性や、国家間の利益配分の問題など、国際共同管理と協調が不可欠であることを学習しました。また、地球よりも重力が小さく条件の良い火星に宇宙エレベーターを先に建設し、予備実験の場とするシナリオについても触れ、多角的な視点からプロジェクトを捉えました。

今回の授業を通じて、生徒たちは「宇宙エレベーター」という途方もなく巨大なシステムも、「クライマーの車輪の摩擦対策」や「昇降時の姿勢制御」といった無数の細かな要素技術の積み重ねで成り立っていることを学びました。 こうした壮大なテーマの全体像を技術・社会の両面から捉えつつも、構成要素を細分化し、「生徒たちの知識や技術でアプローチ可能な具体的な課題」を自ら発見して解決策を探る実践的な探究活動へと進めていきます。圧倒的なスケールの事象を身近なモデルに落とし込み、試行錯誤を通じて仮説検証を行うことで、実際の技術現場でも求められるエンジニアリング思考を育成します。

今回の授業で得たリアルな視点を基盤として、成果発表に向けて、生徒一人ひとりが独自の視点で課題を発見し、解決に取り組んでいきます。 山陽高校では、今後も「DXハイスクール」を通じて未来の社会を創る技術者の育成に邁進してまいります。