山陽高等学校工学科は令和8年度文部科学省「DXハイスクール」に採択され、先端工学コース「課題研究」にて、一般社団法人宇宙エレベーター協会(JSEA)と連携した授業を通年で実施しています。今回は第2回の特別講義をzoomにて実施し、宇宙エレベーターを構成する重要な拠点である「GEOステーション」と「アースポート」に焦点を当てて学びました。

授業の前半では、高度約3万6千kmに位置する「GEO(静止衛星軌道)ステーション」について学習しました。ここは、無重力でありながら地表に対して常に静止した状態が保たれる「宇宙の特等地」です。単なる中継地点ではなく、宇宙機の発着や貨物の集積を行う「宇宙港湾施設」としての役割を持つことを学びました。 特に注目したのは「宇宙太陽光発電所」としての構想です。天候や昼夜に左右されず、無尽蔵のエネルギーを地表へ送ることで、地球のエネルギー問題を一挙に解決する鍵になるという壮大なビジョンに、生徒たちは未来のインフラの可能性を実感しました。
授業の後半では、宇宙エレベーターと地球の接点となる「アースポート」について学びました。建設場所として、地球の自転による遠心力を最大限に利用できる「赤道付近」であり、かつ国際的な中立性を保ち、デブリ(宇宙ゴミ)を避けるために施設自体が移動可能である「公海上」が最適であることを探求しました。 客船や貨物船が入港し、検疫や入国審査も備えた「地球から宇宙へのゲートウェイ」として機能するという解説に、SFの世界が現実の科学技術として積み上げられていることを学びました。
今回の授業を通じて、「なぜ赤道なのか」「なぜ公海上なのか」という問いから、物理学的な制約と国際法・政治的な背景の両面から物事を論理的に考える「多角的な問題解決能力」を養うことができました。また、宇宙太陽光発電によるエネルギー問題解決の可能性に触れることで、先端技術を社会課題の解決に結びつける広い視野と「地球規模の課題への当事者意識」を育むことができました。
今回の講義で得た専門的な知見をもとに、今後の「課題研究」における生徒一人ひとりの問い立てをより深いものへと進化させていきます。
山陽高校では、今後も「DXハイスクール」を通じて最先端の知見に触れ、解決していく実践的な教育を展開し、変化の激しい工業社会で活躍する人材の育成に邁進してまいります。








